子どもの肺炎球菌感染症には、小児用肺炎球菌ワクチン

子どもの肺炎球菌感染症を予防する方法には、小児用肺炎球菌ワクチンの接種があります。小児用肺炎球菌ワクチンの定期接種をしている国では、ワクチンで予防できるタイプの肺炎球菌による、細菌性髄膜炎などの重い感染症の発症率が下がりました。1,2)現在では小児用肺炎球菌ワクチンが世界中で接種されています。

2007年に、WHO[世界保健機関]は小児用肺炎球菌ワクチンを世界中で定期接種とするように推奨を出しました。それだけ先進国・発展途上国を問わず各国で肺炎球菌による病気の被害が多いためです。

小さな子どもは肺炎球菌に対して抵抗力をもっていませんが、小児用肺炎球菌ワクチンを接種すると抵抗力ができるようになるので、一番この病気にかかりやすい年齢の間、肺炎球菌からお子さんを守ってあげることができます。

1)World Health Organization:Pneumococcal Disease
https://www.who.int/teams/health-product-policy-and-standards/standards-and-specifications/vaccine-standardization/pneumococcal-disease 2023/08/15参照
2)CDC:Pneumococcal Disease Surveillance and Reporting
https://www.cdc.gov/pneumococcal/surveillance.html  2023/08/15参照

監修:国立がん研究センター 中央病院感染症部 感染制御室 岩田 敏 先生